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e-Taxによる確定申告の問題点【効率化したいのに効率化できない!?】
2022/02/23
こんにちは、10日ぶりの投稿となります。
2021年度の確定申告が2月15日~3月15日で行われています。個人事業主、フリーランスの皆さまもお忙しいことと思います。
私は今年よりe-Taxによる申告により、作業負担を減らそうとしました。
ところが、実際に実施してみると、効率化どころか作業負担が増えるという、あり得ない事態となってしまいました。
まず、e-Taxによる確定申告では用意するモノとして、
・マイナンバーカード
・スマートフォン もしくは PC+カードリーダー(マイナンバーカードの情報を読み込む)
・確定申告に必要なデータ一式
が挙げられます。
マイナンバーカードの取得こそ必要になりますが、大きな負担にはならないでしょう。
問題は実際の申告手続きについてです。
確定申告では個人情報が扱われます。e-Taxでは個人情報の保護目的にパスワードによる管理が厳重にされています。実はその管理方法・運用こそ問題なのです。
確定申告で使われるパスワードは
・マイナンバーカード利用者照明用パスワード(4桁の数字)
・マイナンバーカード署名用パスワード(6文字から16文字の英数字)
・納税用確認番号(6桁の数字。初期値は生年月日(和暦))
・国税電子申告・納税システム利用者識別番号(16桁の数字)
・上記識別番号に紐づく暗証番号(8文字以上の英数字)
合計5つになります。
1つ目の問題は、これらのパスワードを記憶するもしくは控えておかなければならないことです。マイナンバーカードの使用頻度は利用者によって異なります。利用頻度が少ない方はパスワードの失念(控えた紙等の紛失を含む)の可能性が高いです。
固定式のパスワードのみでの運用は実際の利用者の負担が増えるだけでなく、固定データ(パスワード)自体がサーバーに存在すること自体、ハッカー等のサイバー攻撃の標的になりやすいのです。
現在、多くの企業で運用されている複数段階認証(可変パスワード)の使用への変更が必須と考えます。
2つ目の問題は、パスワードをどの用途に使用するか、利用者にとって分かりづらいことです。パスワードの目的は「利用者のみのアクセスを許可し、他者のアクセスを封じる」ことです。目的を実現できるのであれば、固定パスワードを複数設定する必要はないのです。パスワードの失念可能性の増加だけでなく、どのパスワードを入力すればよいか、利用者への混乱を招くだけです。
こちらについても、複数段階認証により、システムからパスワード(画像でも可)を提示し、利用者が制限時間以内に入力する方法をとれば、利用者の混乱と他者からの侵入を防ぐことを高確率で両立できます。
3つ目の問題は、万一パスワードを失念した時の復旧方法です。利用者が役所に出向き、パスワードのリセット・再設定をするのが最も安全な方法ですが、平日仕事等で役所に行けない利用者もいらっしゃいます。
現在、平日に役所へ行けない方のためのパスワード復旧方法が用意されているものの、
・サポートされているスマートフォン端末について、一部機能がiPhoneで対応していない。
・パスワード再設定するために最寄りのコンビニに行く必要がある。
・上記に関して、対応しているコンビニがセブンイレブン1社のみ。
これが実態です。
電子申告で『効率化』とうたっていても、e-Taxにアクセスするまでに多くの時間を要している、これが実態です。役所の怠慢としか言えません。
弊社は2020年度に引き続き、2021年度も会計ソフトで作成した申告書類に証愚書類を添付して、管轄税務署へ郵送します。
ちなみに弊社が使用している会計ソフトは非常に使い勝手が良く、大変重宝しています。