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            『工芸品』と『工業製品』の違いとは?
            2021/12/28
            ここに4本のクラリネットがあります。写真左から

            左端)フランス、B社製: 標準価格 約50万円
            中央左)台湾、J社製: 標準価格 約17万円
            中央右)ドイツ、W社製: 標準価格 約190万円
            右端) 中央右と同じ(楽器の調性が異なる)

            同じクラリネットなのに、価格に大きなばらつきがみられます。
            なぜ、このようなことが起きるのでしょうか?

            価格差の要因について、以下のことが挙げられます。
            ・素材(木材)の材質
            ・木材の乾燥方法
            ・金属部分の加工方法(鍛造/鋳造)
            ・楽器製作における人の作業の比率

            まず「木材の材質」について、木目が細かく、均一のものが良いとされています。
            W社 ⇒ B社 ⇒ J社の順に木材の材質が良いです。
            しかし、近年は楽器に使われる木材が減少しており、数十年前ほど優劣がつきにくくなっています。

            次に木材の乾燥方法です。従来は自然乾燥で十数年かけて行っていました。現在は自然乾燥に人工乾燥を取り入れ、乾燥期間の短縮を行っております。
            写真の楽器では、B社、J社は人工乾燥を取り入れているのに対し、W社はすべて自然乾燥を行っています。

            3つ目に金属部分の加工方法です。金属部分が変形すると音の鳴り、バランスが悪化してしまうので、大変デリケートな部分です。
            B社とW社は鍛造加工により強度が十分保たれています。J社につきましては不明です。

            最後に人の作業についてですが、
            W社 ⇒ B社 ⇒ J社の順に作業割合が多くなっています。
            ちなみにW社の楽器はオールハンドメイド、すなわち100%人の作業になります。

            なぜ、このような話をしたかというと、タイトルにある通り『工芸品』と『工業製品』の違いを解説したかったからです。

            『工芸品』と『工業製品』の違いを表にまとめてみました。数個、項目を用意しておりますが、
            ・『工芸品』は他人(第三者)によって再現できない
            ・『工業製品』は他人によって再現できる
            が大きな違いになります。

            例えば、約300年前に製造されたヴァイオリンの名器『ストラディヴァリウス』について、現在においても当時の名器を再現できておりません。実は製作者アントニオ・ストラディヴァリは製作方法(レシピ)を残しておらず、現在の木材の加工方法でさえも実現できないといった実情があります。だから、世界で500丁という希少性と併せて数億円、数十億円といった価格がするのです。すなわち、ストラディヴァリウスは完全な『工芸品』の部類に入ります。

            現在のあらゆる『工業製品』は製造方法・仕様・レシピが整備されていて第三者でも製作できるようになっています。その為、安価かつ高品質、人件費の削減、権限移譲といったことが出来るのです。

            一方、『工芸品』が悪いわけでもありません。『工芸品』の強みは個性・独自性であったり、希少価値、再現性が少ないからの唯一性などが挙げられます。いわゆる『オンリーワン』の強みがあるのです。

            各企業におかれましては『工業製品』と『工芸品』それぞれの強みに活かし、来年を良き年にしていただきたいものです。もちろん弊社もです。

            本年は大変お世話になりました。来年もよろしくお願いいたします。
            『工芸品』と『工業製品』の違いとは?
            『工芸品』と『工業製品』の違いとは?
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